一般社団法人 全国鐵構工業協会
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●平成21年 会長年頭の挨拶

   みなさん、あけましておめでとうございます。
   平成21年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
   皆様方には、新しい気持ちで新年を迎えられたことと拝察しております。
   本年も当協会と会員および構成員の皆様の発展のため、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

   さて、昨年平成20年を振り返ってみますと、一番の出来事は、性能評価業務を全構協から分離し「株式会社 全国鉄骨評価機構」を設立したことであります。
   幸いにも、新会社の立ち上がりは、皆様や関係先の方々のご尽力、ご協力により順調に進んでおりますが、そうした中で、業界を取り巻く環境は急速に変化し日々厳しさを増しております。

   一昨年の改正建築基準法施行にともなう所謂6.20不況の後遺症が癒えない間に、年初からの鋼材価格の急騰・入手難、それに追討ちをかけるように米国のサブプライムローン破綻に端を発する百年に一度と言われる金融不安とそれにともなう実態経済への影響が瞬時に伝播してしまいました。
   私どもファブ業界においてもその影響がもろに及んでいます。受注単価の改善など鋼材価格高騰への対応が徐々に進んでいた矢先、中小物件の着工が手控えられ発注が激減する中で唯一の頼りであった大型物件までもが工事の縮小、延期、中止になるケースが続発するという状況に陥っております。
   加えて、不動産不況による地場ゼネコンの倒産を背景に与信管理面でも大変難しい状況になっています。

   このように非常にきびしい冬の時代、トンネルの中で我々は新年を迎えたわけでありますが、今ここで何をしなければならないのか、それは、原点に回帰すること、すなわち35年前全構協の前身である全構連が任意団体として設立された時の目的である「過当競争の排除」、「赤字受注の回避」を確実に実践することで「経営の正常化」を図り、「雇用の確保」という経営者としての責務を果たすことであると考えています。

   そのために、今年度は、下記に掲げることを重要テーマとして強力に推進して参りたいと考えています。

[1] 契約の適正化
   鉄骨需要の大幅な減少、ゼネコンの生き残りをかけた熾烈な受注競争のあおりで、鉄骨市場価格は過去に経験したことのない方向に向かうことが懸念され、安値競争に陥らずに適正価格を死守する覚悟がこれまで以上に求められています。「赤字受注は罪悪だ」と思うくらいの強い意志を持って価格交渉に臨んでいただきたい。徐々に浸透しつつある元請・下請契約の適正化をさらに強力に推し進め、この不景気が引き金になって崩れてしまうことがないよう、今までの取組みの成果が水泡に帰することがないようにお願いする次第です。
   また、共同受注の徹底など、少ない仕事を仲間で分かち合うことも是非実行していただきたいと思います。さらに、時には商社との連携も必要かもしれません。このような日々の努力を地道に着実に実行することが何よりも大切だと思います。
   また、与信管理の面でも非常に難しい状況になっています。幅広い的確な情報収集に努め、負の連鎖の波に飲み込まれないよう適切に対応していただきたいと思います。

[2] 関連団体との連携
   この厳しい環境の中で当協会だけで戦うのは苦しいものですが、幸いにして当協会と同じような道を行く、仲間となるいくつかの関係団体があります。社団法人 鉄骨建設業協会とは業界の諸問題について定期的に協議を行い、建設業協会、大手ゼネコン、設計会社などに対して共同陳情活動を行うなど「契約の適正化」に向けた様々な働きかけで連携を深めてまいります。
   また、社団法人 建設産業専門団体連合会とは、建設業の底辺・裾野を支える建設専門業者としての共通課題である「元請・下請関係の適正化」、「建設業法遵守」などの問題について、全国レベル、各地域レベルで連携して取組み、解決に向けて努力を続けていく所存です。

[3] 独自技術開発によるコスト削減と需要開拓
   安値競争に走らないで適正価格の維持に努めましょうと申し上げましたが、建設市場の価格変化に対応した鉄骨加工業界として応分の役割を果たすことは必要です。つまり鉄骨加工コストを削減することは我々業界にも求められておることであり、そのための技術開発には是非真剣に取組んでいただきたいと思います。ただ立ち尽くしているだけでは淘汰されてしまうでしょうが、環境の変化に挑戦すればきっと成長の機会もあると思います。当協会が開発し特許を取得した「25度レ形開先溶接」の一層の普及に努めるとともに、これに続く新しい技術、とくにコスト削減とともに需要の開拓にもつながる新しい技術の開発にも取組んでみたいと思います。

[4] 後継経営者の育成
   この厳しい環境をなんとしても乗り越えましょうと 何度も申しておりますが、不況を克服し環境が好転しても、事業を引継ぐ者がいなかったのでは何のために頑張ったのか、頑張った意味がありません。平成17年に始めた後継経営者研修はすでに根付き、本年2月には5回目の研修会を予定しています。毎回60名程度の方が参加しており、10年続けば600名の研修経験者がファブ業界を支える立場になるわけです。この業界を支える次の世代が成長し良い方向に変えて行ってくれることを期待し、後継経営者の育成には今年度も力を入れて取組みたいと思います。

[5] 安全推進と災害の撲滅
   安全は全てに優先する永遠の課題です。どんなに仕事ができても、どんなに収益を上げても、一旦災害が起こってしまうとそれまでの努力が全く意味をなさなくなってしまいます。当協会では昨年、「鉄骨作業安全マニュアル」「ヒヤリハット事例集」を作成し、構成員企業の労働災害の撲滅を目指し安全推進のための事業に取組んでいるところでありますが、今年度もさらに力をいれて取組んで参ります。
   構成員各社の社員の一人一人が心身ともに健康であることが業界発展の源泉なのです。安全は全てに優先することを再度肝に銘じていただきたいと思います。

[6] 公益法人制度改革への対応
   国により進められてきた公益法人制度改革は、昨年12月1日に新しい法律が施行され、いよいよ現実のものとなりました。この法律の施行により、私ども協会の正式な呼び名は、現在「特例民法法人 全国鐵構工業協会」となっておりますが、5年後の平成25年12月までの間に「公益社団法人」となるのか、あるいは「一般社団法人」となるのか、どちらかの道を選択しなければなりません。現在、日本中の社団法人、財団法人が一斉にこの選択のための検討作業に入っておりますが、私ども全構協もどちらの道に進むのが適切であるのか、会員および構成員にとってより有意義な活動を継続することができるのはどちらの道なのか、制度の細部まで精査し判断をする、この作業を総務委員会と事務局が中心になって今年度重点的に取組む予定になっております。そして、その検討結果をふまえて、来年、場合によっては再来年になるかもしれませんが、新しい公益法人制度のもとで新たな船出ができるよう万全の準備を整えて参りたいと思います。

   最後になりますが、
   本年7月に第3回全国大会を開催することを、昨年10月に決定させていただきました。この厳しい環境の中であえて全国大会を行うのは、このように厳しい時期だからこそ会員および構成員2,700余の心を一つにすることが極めて重要であるとの思いを込めての判断であります。大会の具体的内容については、現在検討しているところでありますが、「共に乗り越えよう、明日のために」をスローガンに掲げ、このコンセプトに沿った大会にしていただくことを提案させていただこうと考えております。
   全会員および構成員の英知を結集して、この大会をぜひ成功させましょう。そしてこれを弾みにしてこの厳しい環境をともに乗り越えてまいりましょう、明日のために・・。


平成21年1月1日